「うちの会社、もしかしてブラックかも……」
電車の中やSNSで、そんな声を耳にしたことはありませんか?
ブラック企業という言葉はよく聞くものの、実は明確な定義はありません。だからこそ、「仕方ない」と諦めてしまう人も少なくないのが現実です。
この記事では、ブラック企業に共通する特徴や、毎年話題になる「ブラック企業大賞」について紹介します。
「なんとなく働きづらい」と感じている人にとって、自分を守るヒントになるかもしれません。
「ブラック企業大賞」って何?
「ブラック企業大賞」は、ブラックな働き方を強いる企業に贈られる、ある意味“世にも不名誉な賞”。
主に以下のような基準で選ばれます:
- 労働法や法令に違反、またはグレーな働かせ方をしている
- パワハラなどの暴力的な手法を常態的に使っている
毎年ノミネート企業の情報が公開されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
👉 ブラック企業大賞公式サイト
ブラック企業によくある10の特徴
以下のような項目に複数当てはまるなら、職場環境を見直すタイミングかもしれません。
1. 残業時間が異常に多い
月80時間以上の残業は「過労死ライン」とされ、心身に深刻な影響が出ます。
45時間を超える場合は「36協定」が必要ですが、それすら守られていない職場も。
2. 休めない。帰れない。家でも仕事
休日出勤やサービス残業が当たり前。
「身体が休まる時間がない」と感じているなら、それは異常です。
3. 残業代が出ない
タイムカードを早めに切らされて、そこからが本番。
残業しても「ありがとう」だけで済まされていませんか?
4. 名ばかり管理職にされる
肩書だけの“管理職”にして、残業代を払わないケースも。
経営の決定権もないのに、責任と拘束時間だけが増えていませんか?
5. 精神論やノルマで追い込まれる
「気合いが足りない」「逃げるな」——。
根性論だけが支配する現場では、健康や人権が軽んじられがちです。
6. 有給が取れない
働き方改革が進む中、有給取得は“義務”です。
半年以上働いて8割以上出勤していれば、正当に休む権利があります。
7. パワハラやモラハラが日常茶飯事
怒鳴る、脅す、いじめる。
そんなことが当たり前のように起きているなら、それは立派なハラスメントです。
8. セクハラを放置している
上司の立場を利用したセクハラも、ブラック企業の典型です。
泣き寝入りする必要はありません。声を上げる選択肢もあります。
9. 最低賃金を下回っている
「正社員だから安心」とは限りません。
時給換算したときに、最低賃金を割っていないか確認を。
10. 給料から謎の天引きがある
レジのミス、交通事故……業務上の損害を勝手に給与から差し引くのは違法です。
同意のない天引きに注意を。
最後に:あなたの心と体を守るために
ブラック企業は、長時間労働やハラスメントなど、複数の問題が重なっていることが多いです。
「たまたま忙しいだけ」「みんな頑張っているし」——そうやって無理を続けてしまう前に、一度立ち止まってみてください。
どうしても改善が見込めない場合は、社内の信頼できる人に相談したり、労基署や弁護士といった外部の力を借りることも考えましょう。
そして、自分を大切にする選択肢として「辞める」ことも、恥ではありません。
あなたの人生は、あなたのものです。
ブラック企業に奪われる必要なんて、どこにもないのです。