「県庁所在地=その県名と同じ地名」と思いがちですが、実は半分以上の都道府県で県名と違う場所が県庁所在地になっています。
歴史の背景や地理的条件で選ばれたケースが多く、調べてみると意外な理由がたくさんあります。
この記事では、「県名と県庁所在地の名前が異なる都道府県」を一気に紹介します。
県名と違う県庁所在地 一覧(23県)
1. 北海道 → 札幌市
北海道は「州」に近い広い地域。最大都市の札幌が中心となり道庁所在地に。
2. 岩手県 → 盛岡市
南部藩の城下町として発展。県名の「岩手」は地名由来だが中心は盛岡。
3. 宮城県 → 仙台市
伊達政宗が築いた仙台城を中心に発展した大都市。
4. 茨城県 → 水戸市
水戸藩の城下町。県名は「茨城郡」に由来。
5. 栃木県 → 宇都宮市
栃木市ではなく、古くからの宿場町で交通の要だった宇都宮が採用。
6. 群馬県 → 前橋市
意外にも県庁は高崎ではなく前橋。明治初期の行政区画変更の影響。
7. 埼玉県 → さいたま市
県名は「埼玉郡」に由来。県庁は江戸からの距離が近い浦和(現在のさいたま市)。
8. 千葉県 → 千葉市
(県名と同じ:参考として掲載)
千葉、東京、神奈川などは一部例外も含めますが、基本的に県名と同じなので割愛。
中部地方
8. 富山県 → 富山市
(一致:参考)
9. 石川県 → 金沢市
加賀百万石で栄えた金沢が中心。
10. 福井県 → 福井市
(一致:参考)
11. 山梨県 → 甲府市
甲斐国の府中(政治の中心)である甲府が県庁所在地に。
12. 長野県 → 長野市
(一致に見えるが、県名は旧国名「信濃国」から。ここでは参考。)
13. 岐阜県 → 岐阜市
(一致:参考)
14. 静岡県 → 静岡市
(一致)
15. 愛知県 → 名古屋市
大都市・名古屋が県庁所在地。県名は旧国名「愛知郡」から。
近畿地方
16. 三重県 → 津市
日本一画数が少ない市名。江戸時代から交通の要衝。
17. 滋賀県 → 大津市
県名は「滋賀郡」、県庁は古代から都が置かれた大津。
18. 京都府 → 京都市
(一致:参考)
19. 大阪府 → 大阪市
(一致)
20. 兵庫県 → 神戸市
県名は「兵庫津」に由来するが、実際の県庁は神戸に設置。
21. 奈良県 → 奈良市
(一致)
22. 和歌山県 → 和歌山市
(一致)
中国地方
23. 鳥取県 → 鳥取市
(一致)
24. 島根県 → 松江市
県名の由来は島根半島。中心は松江。
25. 岡山県 → 岡山市
(一致)
26. 広島県 → 広島市
(一致)
27. 山口県 → 山口市
(一致)
四国地方
28. 徳島県 → 徳島市
(一致)
29. 香川県 → 高松市
県名「香川」は旧郡名。県庁は高松。
30. 愛媛県 → 松山市
県名は俳諧から発想された珍しいケース。県庁は松山。
31. 高知県 → 高知市
(一致)
九州・沖縄
32. 福岡県 → 福岡市
(一致)
33. 佐賀県 → 佐賀市
(一致)
34. 長崎県 → 長崎市
(一致)
35. 熊本県 → 熊本市
(一致)
36. 大分県 → 大分市
(一致)
37. 宮崎県 → 宮崎市
(一致)
38. 鹿児島県 → 鹿児島市
(一致)
39. 沖縄県 → 那覇市
県名と異なる代表例。
まとめ:県庁所在地は歴史で決まることが多い
県名と違うケースは以下の理由が多いです。
- 城下町として発展したため
- 古い国名(郡名)を県名に使っている
- 当時の交通の中心地だった
- 行政の配置転換の歴史的事情
授業では気づかない「名前の違い」に着目すると、歴史や地理の背景が見えてきて面白いテーマです。