企業の視点と面接対策の本質
転職活動をしているけれど、なかなか内定が出ない。
そんな状況が続くと、「自分には社会で働く価値がないのでは?」と自信を失ってしまう方も多いかもしれません。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?
今回は「面接」の視点から、なぜ採用されないのかを考えてみましょう。
面接で見られているのは「優秀さ」だけじゃない
採用にあたって企業が重視するのは、必ずしも「スキルの高さ」や「完璧な経歴」ではありません。実際に、30名の人事担当者にヒアリングして見えてきたのは、こんな視点です。
1. 面接だけですべては分からない
数十分のやりとりで人柄や相性を完璧に把握するのは不可能。
だからこそ、「不合格=自分の価値が否定された」ではないという前提を、私たち応募者側も持っておくことが大切です。
2. 「優秀さ」より「相性」
いくら能力があっても、企業の方向性やチームの空気と合わなければ、力を発揮できないことも。
企業は「今のこの職場に合うか」を大切にしています。だから、自分がその企業と合う理由をきちんと伝える準備が必要です。
3. 想定外の質問がカギ
「志望動機」や「自己PR」は準備できていて当然。
でも、人事が注目しているのは、むしろ準備していない質問への反応です。たとえば、「最近心動かされた出来事は?」といった唐突な質問に、どれだけ自分の言葉で答えられるか。
4. 優等生=正解ではない
ネガティブな転職理由があっても大丈夫。
人事は「完璧な回答」より、「なぜその会社を選んだのか」という思考のプロセスに関心を持っています。
嘘のない言葉で、自分の変化や価値観を語ることが信頼につながります。
面接で意識したい4つのポイント
上記をふまえて、面接で意識しておきたいポイントをまとめました。
- 自分が望む働き方や価値観を具体的に伝える
- 企業と自分の相性(考え方・雰囲気)が合うと感じた理由を言葉にする
- 想定外の質問にも、自分の言葉で素直に答える
- ネガティブな経験でも、前向きに語る視点を持つ
採用される・されないは「相性」と「タイミング」
転職活動は、恋愛や友人関係にも似ています。
合う・合わないはあるし、今この瞬間に必要とされるかどうかというタイミングの問題もある。
だからこそ、「ご縁がなかっただけ」と思うことが、前向きな行動につながります。
面接対策をする際も、「どう見られるか」だけでなく、「自分にとってここは合っているか?」という視点を大切にしてみてください。
あなたのこれまでの経験や価値観を活かせる場所が、きっとどこかにあります。焦らず、自分らしく、転職活動を進めていきましょう。