20年前の「奇跡の海外旅行」と今を比べてみた
はじめに
今の若い人が聞いたら、きっと信じられないでしょう。
「2泊3日で韓国が1万円」「サイパンに1週間行って4万円」。
そんな夢のような海外旅行が、2000年代前半には現実だったのです。
なぜそんなに安く行けたのか? いま同じ旅をしたらいくらかかるのか?
過去の旅行事情を振り返りながら、変わってしまった今の背景を探ります。
🇰🇷 韓国旅行:2泊3日で1万円の衝撃
- 福岡、関西、成田から出ていた格安パッケージ
- 航空券+ホテル付きで1万円台前半(税・空港使用料込み)
- 明洞でショッピングして、サムギョプサルを食べて、エステに行っても2万円でお釣りが来た
- 「1万円で行ける韓国」がHISやてるみくらぶの広告常連
なぜ安かった?
- 燃油サーチャージが存在しないか、極めて安価
- 円高基調(1ウォン=7〜8円)
- ネット予約ではなく旅行会社主導の価格競争
- 渡航規制がゆるく、セキュリティチェックも簡易
🌴 サイパン旅行:4万円で1週間、リゾート三昧
- サイパンやグアムは**「日本の南国延長線」**という感覚
- 成田発の直行便が豊富で、4〜5万円で6〜7日滞在可能
- ビーチでのんびり、マリンスポーツ三昧、買い物も楽しめる
- オプションツアーも3,000円〜5,000円で充実
当時の特徴
- 為替が安定(1ドル=100円前後)
- パッケージに朝食や送迎がついていることも
- 現地の物価も安く、1日あたり1万円以下で優雅に過ごせた
🏮 なぜそんなに安かったのか? 今と何が違うのか?
要素当時(2000年代初頭)現在(2020年代)為替円高(1ドル=90〜100円)円安(1ドル=150円前後)燃油サーチャージなし/非常に安い数万円単位の上乗せあり航空会社大手・チャーター便中心LCC主体だが価格は上昇傾向渡航条件パスポートだけで気軽に規制・手続きが煩雑化旅行スタイルパッケージ主流で一括予約個人手配・変動価格が一般的
💸 いま同じ旅をしたら?
- 韓国2泊3日:最低でも3万円前後〜
- 航空券+ホテル+税で、1万円台では収まらない
- サイパン1週間:7〜12万円前後が相場
- 航空路線が激減し、グアム経由もあり時間もコストも増加
📝 まとめ:あの頃は本当に「奇跡」だったのか
あの頃の旅行は、円の力・航空業界・旅行会社の価格競争など、あらゆる条件が重なって成立した「奇跡」でした。
確かに、今は高くなりました。けれど、航空機の安全性・選択肢の多様化・サービスの向上など、「旅の質」は確実に進化しています。
安かった時代を懐かしむだけでなく、
今だからこそ味わえる「新しい旅の価値」を見つけていきたいものです。