20年前の「ブラック企業」— 2人に1人が地獄の職場にいた時代

2000年代、日本の働き方の暗部を振り返る はじめに 2020年代になり、「ブラック企業」という言葉は広く知られるようになりましたが、その実態は決して新しいものではありません。 実は、2000年代初頭〜中盤は「ブラック企 … 続きを読む

派遣が「当たり前」になった理由は、正社員を守るためだった

はじめに いまや、派遣社員という働き方は特別なものではなくなりました。けれどその背景には、「働き方の自由化」という言葉だけでは語りきれない、日本の雇用制度の歴史があります。 実は、派遣制度が整備された当初の目的は、正社員 … 続きを読む

年収よりも、「どう一年生きたか」に価値を置くようになった話

若い頃は、どこの大学に通っているか、どんな会社に勤めているか、それだけで一喜一憂していた。自分の価値を、肩書きや所属で測っていた時期がたしかにあった。でも今振り返ると、それは“自分の軸”がまだなかった証だったのかもしれな … 続きを読む

スタバの隅で、僕は人生を棚卸している──岐路に立ったあなたへ

毎月一度、スターバックスの隅の席。MacBookを開き、アイスコーヒーをひとくちすすった後、僕は人生の“棚卸”を始める。 何かを辞めたくなったとき。何かを始めたくなったとき。そして、自分がどこに向かっているのか、わからな … 続きを読む

リストラは“終わり”じゃない──物価高・賃上げ時代に必要な視点

物価高、そして賃金上昇。それ自体は生活者にとって“歓迎すべきニュース”のように見えるかもしれません。しかし今、企業の裏側では静かに、そして確実に「選別」が進んでいます。 2024年以降、企業は賃上げ圧力にさらされる一方で … 続きを読む

多様性と自己中は違う

「自分らしさ」を履き違えていないか? 最近よく耳にする言葉に「多様性を尊重しよう」「自分らしく生きよう」があります。もちろん、その考えには大いに賛成です。人それぞれ、価値観や育ってきた背景が違う。だからこそ、他人と違って … 続きを読む

「与える人」と「奪う人」──学生時代の姿勢が、人生全体をどう形作るか

「Giver」と「Taker」──人生を分ける見えない選択 アダム・グラントの著書『GIVE & TAKE』によって知られるようになった「Giver(与える人)」と「Taker(奪う人)」という分類は、単なる性格 … 続きを読む

「いいね」の数で、自分が嫌いになるとき。

SNS時代にこそ、サルトルの哲学を。 SNSに投稿して、しばらく経つ。“いいね”の数が思ったより伸びない。 一方で、同じ時間に投稿された誰かの写真は何百もの「いいね」で溢れている。その差に、胸がざわつく。 映えるように加 … 続きを読む

氷河期世代はいつまで「自己責任」のツケを払わされるのか

新卒初任給30万の裏で、見えない大量リストラが進んでいる  「人手不足です」「優秀な若者が採れません」「だから新卒の初任給を30万円にします」 確かにそれは合理的かもしれない。優秀な人材を確保するためには、それ … 続きを読む

寅さんという“現代の哲学者”『男はつらいよ』に見る、人間の肯定と喪失の美学

「何者にもなれない者」の尊厳と、幸福のかたちについて 車寅次郎は、世の中のレールから外れた“あぶれ者”だ。しかし、その在り方が、現代の私たちにとってむしろ切実な意味を持つのはなぜだろうか。 『男はつらいよ』という作品は、 … 続きを読む