ニュースで、外国人技能実習生が事件に関わったという報道を目にすることがあります。
すると、
「外国人だから。」
「治安が悪くなる。」
そんな声が上がることも少なくありません。
しかし、本当にそれだけで片付けてよいのでしょうか。
技能実習制度は何のために始まったのか
外国人技能実習制度は、日本で技術を学び、その知識や技能を母国へ持ち帰って役立ててもらうという国際協力を目的として始まりました。
ところが実際には、人手不足を補う労働力として運用される場面も多く、長時間労働や低賃金、賃金未払いなどの問題がたびたび指摘されてきました。
ベトナムから来る若者たち
技能実習生にはベトナム出身者が多くいます。
多くは家族を支えるため、多額の費用を借りて来日します。
しかし、期待していた生活と現実が大きく異なることがあります。
- 高額な借金
- 厳しい労働環境
- 言葉の壁
- 孤立
こうした状況に追い込まれ、失踪する人が出ることもあります。
失踪した人の一部が生活苦から犯罪に手を染めるケースはありますが、それは制度や環境の問題も無視できません。
犯罪は許されない
もちろん、どのような事情があっても犯罪は許されません。
被害者がいる以上、法に基づいて責任を負う必要があります。
一方で、教育では「なぜそうなったのか」という背景にも目を向けることが大切です。
個人の責任と制度の課題は、分けて考えなければなりません。
教育に必要なのは「原因を考える力」
ニュースを見て、
「外国人だから悪い。」
と決めつけるのは簡単です。
しかし、
なぜ制度が生まれたのか。
なぜ失踪する人がいるのか。
なぜ問題が繰り返されるのか。
そこまで考えることが、本当の学びではないでしょうか。
歴史も社会も、原因を理解しなければ同じ問題を繰り返します。
最後に
外国人技能実習制度は、日本社会が抱える人手不足や国際協力のあり方を映し出す制度でもあります。
制度の改善が必要だという指摘は、政府の有識者会議や専門家からも長年なされてきました。
教育は、感情だけで判断するのではなく、事実を調べ、多面的に考える力を育てる営みです。
一人ひとりの行為には責任があります。
同時に、その背景にある制度や社会の課題にも目を向けることが、よりよい未来につながるのではないでしょうか。