私は、一度でいいから高校野球で外国人監督が指揮を執る姿を見てみたいと思っています。
「高校野球は日本の文化だから、日本人が指導するもの。」
そう考える人も多いでしょう。
もちろん、その考えも理解できます。
しかし、教育の目的は伝統を守ることだけではありません。
新しい価値観と出会い、より良いものを取り入れていくことも教育です。
実際、埼玉県の西武学園文理中学・高等学校では、ブラジル出身のマルケス・ペドロ氏が校長を務めています。日本語教育を専門とし、「生徒主体型教育」や国際的な視点を取り入れた学校改革を進めています。
校長が外国人だからといって、日本の学校ではなくなるわけではありません。
むしろ、日本の良さを世界へ発信しながら、多様な価値観を学ぶ教育を目指しています。
それなら、高校野球も同じではないでしょうか。
例えば、アメリカやキューバ、ドミニカ共和国、韓国、台湾など、野球先進国で指導経験のある監督が日本の高校野球を指揮したらどうなるのか。
練習方法はどう変わるのか。
選手への声かけはどう違うのか。
戦術やデータ分析はどうなるのか。
日本人監督にはない発想が、高校野球に新しい風を吹き込むかもしれません。
もちろん、日本の高校野球には教育の一環としての側面があります。
勝利だけを追い求める世界ではありません。
だからこそ、日本の教育理念を理解し、生徒の成長を第一に考えることが大前提です。
その条件を満たすのであれば、監督の国籍は本質ではないと私は思います。
プロ野球では外国人監督や外国人コーチは珍しくありません。
サッカーでも、日本代表をはじめ多くのクラブが外国人監督を迎え、大きな成果を上げてきました。
一方、高校野球では、指導者の多くが日本人です。
それ自体は自然なことですが、「外国人だから難しい」と最初から可能性を閉ざしてしまうのは、少しもったいない気もします。
教育とは、多様な価値観に触れることです。
野球もまた、教育です。
だからこそ、一度でいい。
高校野球で外国人監督が指揮を執る姿を見てみたい。
その挑戦が成功するかどうかは分かりません。
しかし、新しい挑戦は、いつの時代も「前例がない」ところから始まります。
西武学園文理が外国人校長という新しい一歩を踏み出したように、高校野球にも、そんな新しい挑戦があっても面白いのではないでしょうか。