「自分の人生を楽しめばいい」人は何かを得れば、何かを手放している

SNSを見ていると、つい他人と自分を比べてしまうことがあります。

「結婚して幸せそうだな。」
「子どもがいて楽しそうだな。」
「収入が多くていいな。」
「海外旅行ばかり行っているな。」

そんな投稿を見ていると、「自分には何が足りないのだろう」と考えてしまう人も少なくありません。

しかし、本当にそうでしょうか。

私は以前、私立学校の教員として働いていました。

教育という仕事にはやりがいがありましたが、休日は月に一回あるかどうかという生活でした。

「このままで、自分らしい人生なのだろうか。」

そう考えるようになり、自分で塾を開く決断をしました。

もちろん、独立は簡単ではありません。

経営が安定する保証もありませんし、すべての責任は自分にあります。

それでも、「自分らしく働きたい」という思いを優先しました。

今は塾を運営しながら、自主制作映画を作り、登山に出かけ、ギターを弾き、カメラを持って景色を撮り、時間を見つけて旅行にも行きます。

忙しい毎日ですが、自分で選んだ人生です。

もちろん、正直に言えば、家庭を持つ人が羨ましく感じることもあります。

子どもの成長を見守る喜びや、家族で食卓を囲む時間は、とても素敵なものだと思います。

だからといって、自分の人生を不幸だとは思いません。

人生は、「すべてを手に入れる」ことはできないからです。

家庭を持てば、家族との時間という大きな幸せを得られる一方で、自分一人の自由な時間は少なくなります。

独立すれば、自分の理想を実現しやすくなりますが、収入や経営への責任を背負います。

会社員には安定がありますが、組織のルールに従う場面も多くあります。

どの生き方にも、得るものと手放すものがあります。

だから、「あの人はいいな」と羨むだけでは、その人が抱えている苦労や責任は見えてきません。

教育の現場でも同じです。

「あの子は頭がいい。」

そう見える子でも、人知れず何時間も勉強しているかもしれません。

「あの子は運動が得意。」

そう見える子も、毎日のように練習を重ねているかもしれません。

人は、結果だけを見て羨ましがります。

でも、その背景にある努力や、本人が諦めたものまでは見えていないことが多いのです。

だから子どもたちには、「人と比べるより、自分の人生をどう生きたいかを考えてほしい」と伝えたいと思います。

自分で選んだ道なら、失敗しても納得できます。

誰かの価値観ではなく、自分の価値観で人生を選ぶこと。

それが、本当の意味で「自分らしく生きる」ということではないでしょうか。

人生は、一つの正解を探すゲームではありません。

結婚する人生も、独身で生きる人生も、会社員として働く人生も、自営業として挑戦する人生も、それぞれに喜びがあり、それぞれに苦労があります。

大切なのは、「ないもの」を数え続けることではなく、「今あるもの」を大切にしながら、自分で選んだ人生を楽しむことです。

私はこれからも、子どもたちに勉強を教えながら、映画を作り、山を歩き、写真を撮り、音楽を楽しみたいと思います。

誰かの人生ではなく、自分の人生を、自分らしく歩いていきたいからです。

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